月に負け犬
椎名林檎が大好きで、その中でも好きな曲は沢山あるのだが、「好きな人や物が多過ぎて見放されてしまいそうだ」というフレーズを思い返すことが多い。
それぞれの中で歌詞でも小説でも何かしらどこからともなく現れるフレーズってあると思うけど、わたしは月に負け犬の最初のフレーズがそうだ。
特にこの歌が一番というわけでもない。勿論好きだが、一番は選べないのでこういう言い方になってしまうけれど。
(補足としては、勝訴ストリップは一番好きなアルバムではある)
自分の中で局面だ、という場面で自然に湧き上がることもあったりすれば、幸せでたまらないときに思い出されたりもする。
ここ数年で専ら思い出されるので何かしらあるんだろうな、とは思っていたが何故かはよくわからないままでいた。
それがここ最近になって漸く、何となく、その訳がわかってきたように思う。
この歌を聴き始めて何年も経つけど、やっと。
そしてまた次の「去勢を張る気は無いのだけれど取り分け怖いものなどない」も沁み始めた。
また今日から、月に負け犬のワンコーラスが頭の中で度々鳴ることだろう。
明日くたばるかもしれないけど。